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ディアナは席に着くと視線を室内に泳がせます。
それに気づいたのか、後ろを向いていたはずのメイドがディアナの元へとやってきました。
「温かい飲み物と軽くつまめるものを」
「ハイ。かしこまりました」
メイドは一礼すると、奥のフードカウンターへと向かっていきました。
「ここって、セルフサービスでは?」
ビュッフェ形式なので自分で料理や飲み物は取りに行く方式です。見る限り皆さん、トレイを持ってカウンターのところに並んでいます。
「基本はそうだけど。メイドもいるし、頼めば持ってきてくれるのだから、それもいいのではない?」
「それは……そうね」
好きなものを好きなだけ選んで食べられるのがビュッフェ形式の醍醐味。その楽しみを早々に放棄しているディアナ。
少し苦笑いを浮かべていると、先ほどのメイドが料理を運んできました。
テーブルに並べられたのは、大皿に盛った一口サイズの様々な料理。しかもディアナが好きなチーズを使ったものがメインで、どれも二つずつ。
これは私の分もあるってことかしら?
目の前に現れた料理に目が釘付けになっていると、私のテーブルにも皿とカトラリーが準備されました。
やっぱり。
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