33 レイニーside②

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 お菓子と紅茶がテーブルに並んだところでティータイムは始まった。  テーブルの上にはお菓子を盛った皿。ナッツやチョコ、ドライフルーツ、プレーンなものと種類も豊富。何から食べたらいいか迷うくらいだ。  各々のテーブルでは、ローラ手作りのお菓子をつまみながら歓談が始まっていた。セバスも辺りを目配りした後、腰を下ろしてお茶を堪能している。  時折、侍女たちの小さな笑い声と護衛騎士達のはしゃぐ声が聞こえてくる。和みに和んだティータイム。  長閑な光景を遠いもののように感じながら、お菓子に手を伸ばす。ピスタチオが入ったクッキー。  この前、ナッツが好きで特にピスタチオがお気に入りだといったから覚えてくれていたのだろうか。もしかして、ディアナが俺のところに来ると知っていて作ってくれたとか? いや、これはディアナのために用意されたお菓子だと言っていたというか、強調していた。  だから、そんなはずは、ないよな。  俺のためだなんて、まさかね。  でも……もしかして、  「殿下、食が進まないようであれば、お下げいたしますが……」  仄かな期待に浸っていると、セバスが至極真面目な顔で聞いてきた。  
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