33 レイニーside②

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 これは助け船を出されたのか、庇ってくれるのか、何かを期待してもいいものなのか……判断に迷う。 「それは、そうですな。つい、感情的になってしまって申し訳ない」 「まあ、侍従長の気持ちもわかります。それで私からも気づいたことを一言」    一息置いてダンが俺へと向き直った。 「我々もここしばらくお二人を見守っておりましたが、殿下がヘタレだということがわかりました。まったくもって進展がなさすぎます。ここまでもたもたしているとは思いませんでした。気が長いにもほどがあります」  ヘタレだと? ちょっと、待て。俺は何を聞かされているんだ?  セバスより熱がこもっていないか? 「わたくしたちからもよろしいでしょうか?」  次に手を上げて発言を求めるのは侍女長のエルザ。  今、何が繰り広げられているんだろう。  セバスが頷く。 「わたくしどもも皆さんと同じです。殿下のフローラ様に対する行動は微笑ましく思い見守っていたのですが、それにも限度があると最近では感じておりました。花の命は短いのです。旬を逃して後悔するのはほかならぬ殿下ではありませんか?」 「……」
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