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「先ずは場所ね。学園の年一回のダンスパーティーの日。衆人環視の中での婚約破棄宣言って、前代未聞ではなくて? 恥知らずなことをしたのはテンネル家の子息だけれど、それを許してしまったフローラ様、あなたにも責任があると思うのですわ。日頃から浮気などしないように、気持ちを引き付けてはおかなくてはいけなかったのではないかしら。そうすれば、あんな騒ぎは起きなかった。違います?」
引き付けても何も最初から愛情のひとかけらもなかったのに? 歩み寄ろうにも近づくことさえなかったのに?
人前ではそれなりの態度はしてもらえていたけれど、それはホンの人前だけ。ホンの一時だけ。
それでも、家のため研究のためと割り切って頑張っていたのに……
「そうね。浮気をしたのは百歩譲って良しとしましょう。でも、その相手が平民上がりの男爵令嬢とは。身分違いにもほどがありますわ」
ビビアン様は私が黙っているのをいいことに、段々とエスカレートしていきました。
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