42 リリアside②

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 散歩も姿勢が悪いと何度もやり直しをさせられて、庭園だって一周もできていない。  読書も音読させられて発音が悪いとこれもダメ出し。しょうがないじゃない。貴族の澄まして気取った発音なんて慣れてないんだから。  もうちょっと砕けてもいいと思うんだ。その方が本音も出せるんじゃないの。    エドガーは自然体のあたしが一番好きだと言ってくれるから、それで救われてるわ。  時々、レストランやカフェに連れて行ってくれて『マナーなんて気にしなくていい。好きなだけ食べていいよ』なんて優しいことを言ってくれるから、その通りにしてるし。  エドガーがいなければ、とっくに心が折れてるわ。  あとはさ、貴族の相関図を見せられて、名前はもちろん爵位から家族構成、職業とかいろいろ覚えろってさ。無理でしょ。なんで覚えなきゃいけないのよ。  社交には必要だからって言うけど、みんな覚えてるの? 一人覚えるだけですごい情報量なんですけど。貴族図鑑をめくっただけで眠たくなったわ。  エドガーは俺がいるからって言ってくれてるから、それでいいんじゃないの。  夜会だけではなく、お茶会にも招待されるから、その時に困るわよっていわれたけれど、わからなきゃ聞けばいいんじゃない? って言ったら、開いた口が塞がらないって顔をされたわ。なんで?  
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