46 レイニーside③

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 いったい、何がいけなかったのだろうか。  俺のことを嫌っているようには見えなかったし、手をつないでも抱きしめてもイヤな素振りはなかった……ように思える。  俺の腕の中にすっぽりとおさまるローラのどこに俺を嫌う要素があるのか、知りたいくらいだ。そう思うくらいにはしっくりときていたのに。 『申し訳ありません。お受けできません』『お受けできません』『お受けできません』……  ローラの声が何度もこだまする。 「はあ……」  出るのは溜息ばかりでやる気も起こらない。  心を通わせられていると思ったのは、俺の独りよがりでうぬぼれだったのか?  ローラとの思い出が次から次に浮かんでくる。いや、思い出にしてはいけないだろう。まるで、もう終わってしまったようではないか。  思考が悪い方へ悪い方へと進んでいく。  このまま、終わってしまうのだろうか。どうやったら、ローラの心が手に入るのだろう? いっその事、ブルーバーグ侯爵に結婚の許しを請えばうまくいくのだろうか。王命を使うとか……  自分の力不足を他で補って権力を使ったところで、無理やりローラは手に入れても心は俺のものになるのだろうか。  虚しい。  心にダメージを受けている状態では碌な事しか考えない。どれだけ落ち込むんだか、このままでは浮上できない。  しばらく悶々としていたが、 「そういえば、エルザ達はどうしたんだ?」  妙に静かすぎる部屋に気づいて声をかける。
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