0人が本棚に入れています
本棚に追加
目がさめると、そこは異世界だった・・・
まぁそれは良いんだけどさ言葉は通じるの?大気は大丈夫?未知のウィルスは?
あっそれとさ何がしたいのか知らないけど剣術のひとつでもやった事は?魔法?その文字列読めるの?
いや、そもそも今まで命のやり取りなんか・・・ないよねぇ
人って死ぬんだよ、知らなかった?
あなたが憧れてる騎士は血のにじむような鍛錬を積んで君主の為、民の為に敵と闘うんだ、何も背負った事がないあなたが、まして何も成し遂げたことのないあなたが世界が変わったからってね、まぁいいや、でもこれは覚えといてね
戦闘ってのは今朝、バカ話した仲間が普通に無惨な姿で冷たくなって横たわってる原形をとどめてるなら見分けもつくだろうけどね
まぁいいですよ千歩譲って貴方が騎士になったとしましょう、剣を持って甲冑を着た敵に斬り掛かる⋯『あれ?』今そう思いました?鉄で鉄が切れる訳ないでしょ、いいですか切断とは物質と物質の結び付きを断つという事ですよ異世界に行く前に小学生に転生した方が良いのでは?
何だか可哀想だから先ずは頭部への打撃、甲冑は多少潰れる程度だが中身はただ事じゃ済まない、ただ相手も黙って打たれるわけもなく頭部を狙うのはかなりの手練
では通常はどうすべきか、それは脚部か腹部へ打撃を与えて動けなくなったら相手を引き倒し甲冑の隙間から喉元に剣を突き立てる、苦痛にうめいてるだろうが気道に血が入ってそれもじきに静かになる
そしてこれはあくまで人間対人間、そこは異世界だろ?
オークやらゴブリンやらえげつない連中が蠢いてる世界だ、どんな闘い方するんだろうね?
力任せに大槌で打ち付けられるのかな?何百キロの衝撃荷重がかかるんだろう?
人間は1.2トンの衝撃で絶命するらしい、何百キロなら大丈夫?
さぁそれはどうでしょう、骨の強度は健康な人で600キロ、大丈夫かな?
それも違うこの数値は静的長期荷重、オークがゆっくり大槌を振り下ろしてくれますか?
一撃で命を奪われないとしても二擊、三擊と追撃がくるでしょう動けなくなったあなたの頭上に何度も大槌が振り下ろされます、どこまで意識があるでしょうね?私なら兜をとって一撃で絶命させてもらいたいです
そして膨らみのあった甲冑は元の平鉄板に戻り中にあった身体は伸し烏賊のようになり闘いの終わりに仲間の足元に転がってる屑鉄、それがあなたです
異世界の話だろうけどここら辺は同じと思いますよ、復活の呪文?
ハッハハ、そうですね異世界ですもんね復活の呪文あるかもですね
でもそういう物があるならそもそも異世界にあなたが必要ですかね?
知らない世界から来た何者でもないあなたが?
まっそんなこと言われても現実世界で何もできないなら、同じ様な一日の終わりに異世界の活躍を妄想しても誰にも迷惑はかけてないですよ
心配しないで下さい、私も一緒です
でも異世界の住人なら何となく諸資料で想像はつきますが環境については正直分かりません、逆に作者都合でどうにでもできるのでしょうがどうにも細かい事が気になる性格でモンスターの数々を生み出した環境が通常とは思えません、という事で作者お手上げです
しかしご心配なく、窓を開けてください先程からの怪しげな霧が立ち込めてきました逢魔刻の大阪に今、異世界の門が開こうとしています
騎士でもない魔導師でもない、訓練の1つも経験した事の無いただ普通の人々が住み慣れた街でこの災厄をどう生き抜くか
これは現実世界ファンタジードキュメンタリーです
最初のコメントを投稿しよう!