第九話 いよいよ大詰め、文化祭イベント

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 午後、クラスのみんなと、先輩のクラスの執事喫茶に行った。  なのに、長蛇の列に並んでいる内に、先輩は休憩で外へ行ってしまったらしい。  がっかり来てる俺と一ノ瀬の前に、代わりに接客しにきたのが、なんと西条会長だった。  キラキラの俺様会長に跪かれて、折角の高級茶葉もお菓子も味が分からなかった。  あぁ、緊張した。    そして、文化祭ラスト。  夕暮れの中、ミスコンが始まった。なんでも、今年からの出し物らしい。  そうだよな。  ゲームでは、ミスターコンだったんだ。  攻略対象者の煌びやかなスチール絵もあったのに。  なんでミスコンに変わってるんだろう?  グラウンドに花道を作って、大型スクリーンや音響も凝っていて、すごい本格的だ。  プロに設営を頼んだらしい。さすがに金がかかってる。    名前を告げられた出場者が、順番にスポットライトを浴びてランウェイに登場する。  なんと、ウェディングドレスだ。  後ろや横のスクリーンに出場者たちのアップが映し出される。 「生徒会の企画だって」 「はぁ、どおりで派手だね」 「どういう順番なんだろな?」  俺達は、加賀谷の出番を待つ。  俺達のクラス代表は、投票で加賀谷に選ばれた。  加賀谷はすごく不服そうだったけど、見た目より男らしいから、選ばれたからには全力を尽くすと言っていた。  全力って、女装なんだけどね。
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