1話 序章

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『いただきます』 「いただきます」 2人で手を合わせて朝食を食べる。 いつもの事だ。 母親…里香ちゃんはキャバクラで働いていて、私達姉弟を一人で育ててくれている。 父親は居ない。 私が7才の時に突然いなくなってしまった。 この事について里香ちゃんは、 『私達3人を捨てて出て行ったのよ』 と、私に諭すように言ったのだ。 私は何も聞けずにいた。 『姉ちゃん、今日の魚味付け濃くて良いわ~』 「え、本当!?良かった」 食事は、いつも私が作るから料理は上達している…と思う。 初めは、朝が早いし大変だったけど慣れてしまえば料理が楽しくなった。 『ごちそうさま。今日、俺片付ける』 「ありがとう」
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