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私がそう言うと、後ろから海里が出てきた。
『俺が一緒に行くよ』
『海里はまだ子どもだからダメよ』
『でも、里香ちゃん一人だったら危ないし、二人で話してる時俺は知らないふりしてるから!!』
…確かに海里はまだ子どもだし、内容的に聞かせたくないだろうけど、里香ちゃんの為を思ったら海里が居てくれた方が安心出来る。
「里香ちゃん…海里と一緒に行って…」
『だって、海里は!!』
私は里香ちゃんを真っ直ぐ見つめて、声を低くして、
「里香ちゃんに何かあったら、私も海里も困るの。念のため、ね?」
と、言った。
『…じゃあ、お願いしようかな。私も自分がどうなるか怖いし、海里が居てくれたら心強い。海里、用意してきた?』
『うん、大丈夫だよ』
『ありがとう』
里香ちゃんは笑って『じゃあ行ってくる』と手を振って外に出て行った。
私も、用意をして外に出た。
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