3話 原因

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「ありがとうございます」 お茶を渡されてお礼を伝えた。 温かい…。 『久しぶりねぇ…明里ちゃん。元気だった?』 「はい!!津田さんは?」 『私はいつも元気よ。子どもが就職で出て行って、今夫と2人暮らししてるわ』 私は「良かったです」と笑って言って、 「あの、突然来てすみません。実は聞きたい事がありまして…」 と、静かに言った。 『何かしら?』 「…私の父親の事です。あの時小さかったから分からなかったので」 『え…いいけど、急にどうしたの?』 津田さんが不思議そうに頭を傾げた。 「実は…最近ある女の子に出会ったんです。転校生なんですが、その子小さい頃私と同じこの辺に住んでいたんです」 『その女の子の名前は?』 「三橋亜華梨」 私がそう言うと、津田さんは小さく頷き、 『その子の事知りたい?』 「はい…」 と、私が三橋さんに嫌がらせを受けている事も伝えた。 『本当に良いのね?』 「はい」 津田さんは真剣な顔をした。 『明里ちゃんのお父さんは、明里ちゃんが産まれる前に浮気をしていたの。そして、明里ちゃんが産まれて、海里くんが産まれて…浮気相手も妊娠して子どもが産まれていたの。その子どもの名前は斉木亜華梨』 「名字が…」 『そう、実は斉木亜華梨ちゃんは今、養女なの。本当のお母さんは自殺したの。理由は明里ちゃんのお父さんに捨てられたから』 やっぱり… それで私や里香ちゃんに…。 『かわいそうと言えばかわいそうだけど、明里ちゃんがイジメを受ける事はないのにね』
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