6話

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そして私は促されるままソファに横たわる。 「キリのいいところで起こしてやるよ」 「ありがとうございます……」 「チビのことはこっちで見てるから」 「……でもやっぱり、私は仕事で来てるのに……」 本当にいいのかな。そんな思いが付き纏って、蓮見さんのことを見上げる。 「余計なこと気にしなくていいから」 すっと蓮見さんの手が伸びてくる。 「さっさと寝ちまえ」 その言葉と共に、視界が暗くなった。 蓮見さんの手のひらが私の目元を覆い隠しているのだと理解する。 私は目を閉じる。手のひらから伝わる温もりが心地良かった。 「……こういう時は子守唄でもうたうべきか?」 蓮見さんがそう言って、囁くように小さく歌い始める。 美声だけどどこか調子の外れたその子守唄に、自然と笑みが零れた。 そして、徐々に眠気がやってくる。 ぬるま湯に浸かっているような安堵感の中、私は意識を手放した。
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