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そして絶望に打ちひしがれる私の元に、百合花は現れた。
「あはは!
惨めですねえ、天音センパイ。ボロボロでみっともなくて、すっごい不細工。
昔はあんなにキレイだったのにね?」
百合香は私を見下して、にっこりと微笑む。
「どうして、百合花……私たち、友だちだったはずじゃないの……?」
震える声で尋ねた私に、百合花は言った。
「はあ? 冗談やめてくださいよぉ、そんなオメデタイ頭してるの天音センパイだけですって。
……だって私、アンタなんて大っ嫌い。ずーっと、アンタが落ちぶれた姿を見たかったの」
だから本当に、いい気味。そう嘲笑う声。
その強烈な悪意は、私の心を完全に壊すのに十分だった。
「安心して?
浩一さんの妻も、アンタの大事な陸斗くんのママも、私がぜぇんぶ引き受けてあげるから。ね、天音セーンパイ♡」
「……ぁぁ、ああああああああ……!!」
私はこうして百合花に全てを奪われて、生きる屍に成り下がった。
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