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「ここは、家なの?ダイキ達が新居って言ってたけど。」 「はい。そうです。ここは、ダイキ様とサナ様、そして奥様以外には使用人しかおりません。我々は使用人の類に含まれます。」 案外、少ないな。まさか、住宅街とか?警護は念の為で、実際はあんまり怖い人達は攻めてこないのかな? 「家なのに、私はこの部屋から出られないの?」 「…ダイキ様より仰せつかっております。部屋から出られるのは菜友様がダイキ様とサナ様を愛されたら。その時、この部屋から出られるかと思われます。」 ヤブキが目をそらして、語る。 「え、じゃあそれまで出られないの!?あ、人間って太陽浴びないと駄目なんだって!知ってる?」 「そのため、最新型の窓を付けております。ボタンを押すだけで天井に付いている窓が開き、太陽光が差し込む設計になってりおります。」 「え!じゃあ、えーと、あ!運動しないと!ほら、ね!」 「部屋の中でも出来る運動をすれば良いとサナ様が仰っておられました。それと、夜に運動するから必要がないとも仰っおられました。」 「夜の運動ってなに!?こわ!ん〜と、あ!仕事は!?どうしよう。部長に叱られちゃう。」 「ご心配なさらないで下さい。そこはちゃんとしております。先程ダイキ様とサナ様が向かわれたではありませんか。退職届を出しに。」 カナデが無垢な笑顔で、私へ無職を叩きつけた。 「………まじかよ。え、退職届のために今二人は私の仕事場まで行ったの?え、恥ずかしい!もう、私お嫁に行けない。」 あの二人と知り合いだなんて知られたら、私はこの先どう生きればいいの?もう、未来への道が崩され、落胆としていると、肩に手を置かれた。
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