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そう言うとカチャッと銃をおでこに当てられた。脅しだろう。でも全然怖くない。苛ついているからだろうか。寧ろ殺意しか沸かない。その姿に男は驚いている様子。でも、その顔もムカつく材料となりプツンと何かが切れた音がした。その瞬間私は男の股間にアンパンチしてやった。手錠で塞がれている両手でその後ぎゅ〜と握り潰してやった。
「おほぉぉ!」
と叫び声を上げ、力が抜けたのか股間を抑えながらぺたんと座り込んだ。相当痛かったのか悶えている。その隙にスタンガンを手に取り
「おやすみ。自分が一番だと思ってる(自称)男。」
バチチッと当て眠らせてやった。
すぐさま、ヤブキとカエデに声をかけた。このとき程鎖を恨んだことはないと思う。大声で何回もかけ続け、喉が乾いて来た位に先にヤブキが目を覚ました。ヤブキがカエデをベッドまで持ってきてくれた。ヤブキは無傷で気を失っていただけらしい。
一先ずは安心した。カエデも気を失っているだけらしいからホントに安心した。
ヤブキに(自称)男を縛ってもらい、武器は全て奪った。その後にダイキとサナに電話をかけ報告していた。数十分後二人は急いで帰ってきて私のボディチェックをした。脱がされたり触られそうになったので、拒否した。だが、拒否権はなく無理やりされそうだったのでサナだけならいいと提案しチェックされた。
その時ダイキがすごく傷ついた様だった。仕方ないじゃん。男に見せるのはすごく恥ずかしいんだから。サナでもすごく恥ずかしいのに。ヤブキとカナデにチェックしてもらおうとすれば二人はまたヤブキとカエデに怒るだろう。だから、サナで我慢したのだ。
サナもエロい目で見てくるからすごく嫌なんだけどね。
(自称)男は連行され、部屋の外から出ていった。
なんと正体はセレクトグループのボスで、ダイキ達に構いにくる厄介者らしい。二人の事をライバルなどと思っているらしくあんな行動に出たみたい。
くそ迷惑だよ。ビックリしたし、殺されるかと思ったんだから。それを伝えるとダイキは何やら電話をし出した。すると、
「セレクトグループとの取引は今後一切ナシだ。」
「え、あ…」
と言いきるとブチ!と電話を切った。相手の狼狽える声もすぐに無くなる。
すぐに電話がかかってきたが、着拒しポケットに直している。
「なゆに怪我は?」
「無いわ。」
「そうか。なら、良かった。なゆ、よく頑張ったね。さすが俺達の妻だ。」
頭を撫でられると少し涙が目の縁に溜まる。ほっと胸を撫で下ろした。
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