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と、まあそんな感じで行った血液検査ですが……。
結果は「特に異常はありません」との事でした。
今回の検査で1番心配されたのは、妊娠すると血液の流れ(血行)が悪くなる(そうなると赤ちゃんに充分な栄養が行き渡らないから)、と言うものだったのですが、私はそれも大丈夫との事。
最初、先生から告げられた時は、
「ん?ならどうして?」
と言う、単純な考えしか浮かびませんでした。
特に異常がないなら、3回ともたまたま流産してしまったって事?って……。
その後は再び担当の看護師さんとの話になりました。初日に話を聞いてくれた看護師さんです。
「とりあえず、今回行った検査では異常がなかったとの事ですが……。良かったですね!」
ーーえ?
看護師さんの言葉に私は内心驚きました。
「良かったですね」なんて、言われるなんて、正直思っていなかったんです。
何故なら私は「〇〇〇〇が原因で妊娠出来ません」って、言葉を心の何処かで期待していたんだと思います。
原因が分かれば、今まで流産してしまった赤ちゃんの事を少しは仕方なかったんだ、って思える。
もう、子供をほしいと思ったりせず、自分には理由があって子供が出来ないんだから仕方ない、って思えると思っていたのでしょう。
繰り返す流産。
平然を装いながらも、私はきっと最後の諦めるキッカケが欲しかったんだと思います。
そしたらもう、嫌な感情を抱く、嫌な自分を見なくてすむから……。
すっかり"逃げ"のような気持ちが強かった私は、看護師さんに言われた「良かったですね」を初めは理解できませんでした。
だから思わず、
「良かったん、でしょうか?」
と聞いてしまいました。
すると看護師さんは笑顔で、
「良かったですよ!だってあなたは健康なんですから!」
って、言ってくれたんです。
そう言われて私は、ハッとしました。
自分が健康である事、そんな事すっかり忘れていたんです。
看護師さんにそう言われて、私はやっと
「なんか……ごめんね」
と、繰り返す流産の私に母が悲しそうに言った理由が分かったんです。
私はいっぱいいっぱいで赤ちゃんの事しか見えていませんでしたが、私の健康の事を心配し、「不育症に生んでごめんね」と悔やんでいる母がいる事に気付きました。
……そうだ。
何事にも、まずは自分が元気で健康でなきゃ駄目なんだ!!
私はそう思えて、やっと前を向けた気がしました。
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