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「……土岐田……えい? あき?」
「てる、だ」
「そう。瑛比古さん、っていうのね」
アップになれば、それなりに少年らしさはあるけれど、大人っぽい整った顔立ちは変わらない。
18歳……今15歳の自分の息子が3年後にこんな風にカッコよくなるもんかしら?
想像して、即座にムリだと判断する。
親の欲目も出ないほど、素材が違いすぎる。
でも。
「なんであなたがこんなもの持ってるの?」
「あのな、俺の仕事知ってるだろ?」
「当たり前じゃない。高校の……あ!」
「土岐田は、俺が城北高校にいた時、初めて担任を持って卒業させた生徒なんだよ」
「え……と、あなたが今46歳だから……そっか、8歳差だから26歳の頃だもんね」
「アイツには苦労させられたんだよ……城北始まって以来の事件だったから」
「え? 問題児だったの?」
「逆、逆。品行方正、文武両道を絵に描いたような生徒でさ、おまけにハンサムだろ? 校内はもとより、花染女子辺りの他校の女子生徒までラブレター持って待ち伏せするくらい、モテモテでさ。なのに本人はとんと浮いた話はないって言われてて。で、3年生になって担任になって、半年もたたないうちに」
ふう、と溜息をひとつ吐いて。
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