画策

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考え込む俺に、獅堂は頭を掻きながら言った。 「ま、話はそれだけだ。…一応言っておくけどな、今回は颯さんに言われたから入れたけど、今後勝手に入ってくんじゃねえぞ。」 「それは難しいな。風紀としてもこういう密室は無視できない。今度からここに風紀を置くことも検討しないとな。」 「はぁ?!ふざけんな!何勝手に決めてんだよ!ここはE組以外入れねぇんだよ!!!」 だから教えたくなかったんだよ!!とこちらを睨みつけてくる獅堂を無視して続ける。 「風紀として当然のことだが?というわけで、頼んだぞ、獅堂。」 「は?!え、は??俺?」 目を白黒させる獅堂に、頷く。 そもそも獅堂を風紀に引き入れたのは、こういうE組独特の決まり事にも風紀の目を潜り込ませやすくするためだ。 それに獅堂はE組だし、既に仲間のようなものだし、問題ないだろう。 「……っち!!!だから風紀は嫌いなんだ!!」 「怒っているところすまないが、揉め事があった際の対応や報告は頼んだぞ、獅堂。」 「クソが!!!!!」 ギリギリと怒りを滲ませる獅堂に、俺は少し首を傾げながら言った。 「頼りになるのは獅堂だけなんだ。…いいか?」 「………………………………………………ッチ。」 ものすごく渋々だったが何とか了承も得られた。 「あぁ、そういえば最後に聞いておきたいんだが、」 「んだよ。」 「E組の生徒は━━━━」
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