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俺の幼馴染み、紅葉との再会は、俺の考えられる中で1番最悪なものだった。
「あ……倫太郎お兄ちゃん……久しぶり、かな?」
月明かりの下、紅葉は朗らかに笑うが、その周りの状況は、とても笑えるような物では無かった。
「紅葉……どうしたんだよ、それ……」
俺の視線の先にあるもの、それは。
蒼白い顔をした男の姿だった。
「あ、これ?
えーっと……どう説明すればいいのかな。
んっと、取り敢えずは……」
紅葉はそこで一呼吸置く。
そして。
「私、実は吸血鬼なんです」
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