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そんな俺に、しかもこんな真夜中にLINEなんて、リナは今更どうしたというのだろう。
もしかしたら、あの御曹司と別れたので、俺とヨリを戻したいってことなんだろうか。
---今更かよ…。
そう悪態をついてはみたけど、どうしてどうして。
リナの笑顔を思い出して少し頬が緩んでしまっているのに気が付き、思わず苦笑い。
そうこうしているうちに、リナから次のメッセージが届いた。
『今大丈夫ですか。メッセージ読めてますか』
以前のリナの俺への高飛車な態度からは考えられないけど、3年のブランクがそうさせるのか、文章が敬語になってる。
そういえばさっきのメッセージを既読をつけたまま放置してしまっていたことを思い出し、返事をなんて打つかを考えはじめた。
既読放置なんてしたら、あの時のリナだったら、間違いなくキレられてたな。
“元気だよ。久しぶりだね。リナは今何してるの?”
これだと砕けすぎか。
LINEを送ってきたリナの真意が分からない以上、無難な文章がいいだろう。
“今更LINEなんて、どうしたの?”
これだと冷た過ぎるな。
もし本当に復縁を考えてるなら、逆効果かもしれない。
“お久しぶり。俺はなんとか元気でやってるよ。別れてから3年間、リナのことを忘れたことは一度もなかった。今日は連絡くれてありがとう”
いや、重い重い重い。
俺ってこんなに重い男だったっけか?
打っては消し、打っては消しを繰り返して悩んだ結果、結局、『お久しぶりです。元気ですよ』とだけ送り返した。あとは出たとこ勝負だ。
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