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まずはそう、誰がターゲットかはっきりさせないと。
私らの言う、あいつって言うのは、時に変わる。
最初は、永遠崎。次に、???。最後は、もちろん、メンバー。
大切な人やったけど、そんな日々はとっくの昔に過ぎたんや。
もう知らへんよ。裏切った奴らなんか。
「さあ、どうする、流来?」
「手数はいっぱい残ってる。なんでもできるよ?」
郁人のいう手数ってのは、私が動ける回数。
流石に無理のしすぎで、体にもガタが来始めてる。
いつ限界が来てもおかしくない状況や。
「そうやね、まずは同じ目に合わせる?」
「永遠崎の大切な人でも、、ん?」
「ちょっと待って、郁人」
「ん?どうしたの?」
たった今、決定的な証拠が崩れた。
それは、永遠崎が犯人と言う証拠のこと。
もちろん、利害関係においては、私を殺すことはあり得る。
でも、実際の話、妹が殺されている、、
じゃあ、なんで、、?
「多分、永遠崎さん、犯人じゃない」
「現に、李愛が殺されてるもん」
思い当たる節は一つだけ。
「誰がが指示してるってこと。」
「それだけしか、あの人が動く理由がない」
「あの人は、自分の野心のために動く人じゃないと思ってる」
実際、そうだと仮定した場合、大体の検討がつく。
……そうだと仮定した場合の話やけど。
「なら一体、誰が指示してんの?」
「それさえわかったら動けるよ?」
「確信したわけじゃないけど、大体は」
プルルル…
「ん?電話?」
「あ、私や、ちょっと待ってな?」
その電話で、私らの人生が変わるなんて思いもせえへんかった。
………この時は。
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