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元旦は家でゆっくりと家族団欒。きっと世の中はそういう家庭が多いのかもしれないけれど、私にはあまり馴染めない感覚だ。
元旦だろうと誕生日だろうと、学校と仕事の時間以外は自分の好きなように使いたいという考えであるため、特別イベント関係には強い関心を示すことを私はしない。
これから向かう初詣も、美都羽に誘われた手前断るのも悪いだろうという気持ちで行くだけのことで、誘いがなければきっと平日と同じように部屋で本でも読みながら過ごしていたことだろう。
「あー……うん。お茶も悪くはないんだけどねぇ。実はさぁ、ちょっと泉仍にお願いしたいことがあって。今日この後もう一人、わたしの友達が合流する予定なんだよね」
「美都羽の友達? 同じ学校の人?」
想定していなかった話題の展開に、私はつい顔に警戒心を浮かべてしまった。
それをあっさりと読み取った美都羽は、少し慌てたように顔の前で右手を振り補足の言葉を付け足してくる。
「ううん、他の学校の子だよ。泉仍とは会ったことないはず。いっこ下の後輩でさ、去年くらいからSNSで絡むようになって、最近たまに会って遊ぶようになったんだ。水科理彩って名前の子」
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