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「何って、除霊をするんですよ。説明してもよくわからないでしょうけど、あたし自分の霊気を水に混ぜて使うのが得意なんです。一番馴染むって言うか、やりやすいんですよね。あ、なのでこの部屋、少し濡れる箇所とか出てくると思いますけど、そこは許容してくださいね」
「……あ、ああ」
言われたことを理解しきれていない。そんな声音で頷いた先生から穂奈江さんへと視線を戻して、あたしは改めて霊視を試みてみる。
「穂奈江さん、あなたが今悩んでいる症状って具体的にどんなものか説明できますか?」
既におおよその把握はできているが、それでも本人の口から語らせることで得られる情報というものもある。
とり憑いている霊が、自分を意識されたと感じればそれだけでも気配を強めたりすることも普通にあるし、仕事をこなす上で大切な工程であると言っても差し支えないはずだ。
「はい。えっと、常に熱っぽい状態が続いているのと、一番辛いと感じているのが、喉の異様な渇きです。今もそうなんですが、いくら水分を摂っても一向に渇きが消えなくて」
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