第一章:憎愛の浄化

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「ごめんね? 本当なら、事前にちゃんと相談しなきゃいけないのはわかってたんだけど、悪いかなとか考えると言いだし難くて」  私が黙ったことで機嫌を損ねたとでも勘違いをしたのか、取り繕うように美都羽は言葉を重ねてきた。 「ううん。色々事情があるんでしょう? そんなことくらいで怒ったりはしないけれど、でも仕事として受けることになった場合は相応の報酬を要求することになるわよ? そこは大丈夫なの?」 「あ、うん。それは説明してあるから大丈夫なはずだよ。お金は今まで貯めてきたお年玉と、夏休みくらいからアルバイト続けててそのお金もあるって言ってた。それで足りなかったら、考えるって」 「そう。それなら、話を聞いてみるわ。ただ、もしも私の専門じゃない内容だった場合、その子には悪いけれどこちらとしてはしてあげられることはないから、がっかりされても文句は一切聞かない。そこだけはよろしくね」 「それはもちろん! ありがとう、泉仍。良かったぁ……断られたらどうしようかと不安だったんだよぉ」
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