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さあ、どうやって声をかけよう。そう思っていると、
あ。
右足をかけていた枝が折れてしまった。少年の目の前にその枝が落ちる。視線がこちらに向く。ああ、もう。まだ考えがまとまっていないのに。
彼と目が合った。予想通り、とても驚いた顔をしている。恥ずかしい。見なかったことにして、と言ってしまいたい。
でも、もう後戻りはできない。
私は、覚悟を決めて、大きく息を吸い、口を開いた。
「あーっ!少年!いいところに」
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