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「これ夢だわ。見たことない列車に喋る猫。車掌さんも凄く美人だし。疲れのせいね。夢なら乗ってみようじゃない?」
千夏は言いながらさっさと列車に乗り込む。
「あら、運転席との隔たりが無いの?運転も貴方が?じゃあそこで並んで立ってても良いかしら?一番景色が良さそう」
急に話を進めだした乗客が珍しかったらしい車掌とトラ猫は密かに顔を見合わせる。
「その猫はペット?」
「こちらは父です。正規の運転士でございます。最近は私がどちらも兼務していますが」
「お父様で運転士!凄い夢ね!」
その時、発車のベルが鳴り出す。
車掌はゆっくりと列車を発進させた。
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