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「わあ!海ってやっぱりでかい!」
どこまで走っても続く海は壮大だ。
さらに青空が反射して鮮やかな水面はキラキラしており、非常に清々しい。
よくあるロングシートの座席のど真ん中で、窓を限界まで開けた尊は思いきり風を切る。
「爽快じゃろ?」
「え?」
車内には自分と運転席の車掌のみかと思いきや、どこからか渋い男性の声が聞こえた。
そう言えば車掌が運転もするものなのか?
いやいやそんな事よりもと、驚いた尊は周りを見回す。
「…猫?」
いつの間にか自分の真横に大きな茶トラ猫が堂々と鎮座していた。
細めの首輪は車掌のチョーカーと同じ上品な赤色だ。
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