噓とエッセイ#6『爆弾』

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 たぶん、何があっても私の暮らしは死ぬまで変わらないだろう。仕事は毎日あるし、睡眠も一日十時間ほど取れている。  最近、選挙があって、喧々諤々の選挙戦が繰り広げられた後に、結局政権交代はしなかったけれど、誰がこの国の実権を握っても同じなんだろうなと思う。  急に日本が戦争するようになれば話は別だけれど、憲法を変えるのだって、どう少なく見積もっても二年半以上はかかるだろう。  支給されている税金を取り上げない限り、私の生活は変わらないのだ。  コロナだって、ワクチンとマスク以外は、私の生活にびた一文影響を与えなかったし。  ああ、こんなまとまりのないゴミみたいな文章を書いているうちに、気づけば日付が変わってしまった。また何の生産性もない一日を過ごして、残り時間をまた一日削ってしまった。  きっと死ぬまでこれの繰り返しなんだろう。食べて、クソして、オナニーして。動物園のサルだって、もっとまともな生き方をしている。  たぶん、人生最後の日も、オーロラを見るとか、高級フレンチを食べるとか、そんな素敵なことはせずに、ボーっと過ごして、最後にオナニーしてドカンなんだろうな。  まったく無駄な人生だ。  普通の、どうしようもない人生だ。 (完)
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