寄生虫類

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それから数日してとある深夜。 大きなマンション。2階はまるごとフィットネスジムになっている。そのマンションの裏側。非常階段を降りてゴミを捨てに行くのは花凛だ。 ほとんど使われない階段を降りて彼女は1階のエントランス横にあるごみ置き場へゴミをだす。 そしてまた裏の階段を使って自分の部屋を目指していく。 「?」 階段の踊り場を回ったところで見慣れないパーカーを深く被る者の姿が。 「…。」 普段人の居ない所に人がいるし、なんかうつむいてるし、不気味な感じ。花凛は身体を縮めてその人の横を駆け足で登る。 また回り階段を進めば自分の部屋は近い。そう思った時だ。花凛の足元には急にピンと張られた紐が。 「!?、ちょっと!なっ!?」 足元を掬われてバランスを崩しかけたその時、彼女を掴んだのはさっきのパーカー人間。鷲のように両手で花凛肩を掴むと全力で後頭部を壁に打ち向けた。 更にそのまま花凛を蹴り飛ばして階段の踊り場の所まで転がして落とした。花凛は頭を打ち付けて、転がり踊り場で止まった。 パーカー人間の横で花凛の頭が打ち付けられた柱の血がゆっくりと床に広がっていた。 血塗られた階段をゆっくりと歩きパーカー人間は落ちた花凛に近づいた。 「……。」 言葉にならない声を上げている。それなのでパーカー人間はしっかりと頭を掴んでもう一度、頭をコンクリートに打ち付けて確実に息の根を止める事を確認した。 その後パーカー人間は花凛のヒールを少し折り、転びだした段の近くへ。転ばした為に使った紐を回収し、近くに転がっていたペットボトルを転がした。 そしてもう一度花凛の顔を確認する。目を確認し瞳孔に反応が無いことを確認し、微笑んだ。 「…あなたは…寄生虫なのよ…。」 パーカーの中に居たのは瞳だ。 そのまま瞳は階段を降りて、マンションの飾りの茂を歩いて去っていく。家でパーカーと使っていた手袋と紐を全てを燃やした。 そして翌日の出勤の際、他の自身の看護師用の靴下や衣服と合わせたゴミとし纏めて病院のゴミとして処理をした。
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