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雑用パウロ
その日の朝。雑用係のパウロは、ほっとしながらテーブルを拭いていた。
パーティーメンバーに食事を提供し終えたのだ。これで雑用の仕事もひと段落つく。
そう思っていた時に、勢いよくドアが開いた。
「ゴメスさん、お帰りなさい。お食事の準備が整っています」
筋骨隆々な戦士ゴメスは、じっとパウロの差し出した朝食セットを眺めると、舌打ちをし、スープカップを掴んでパウロの頭からかけた。
「この偉大なるゴメス様に、こんな食事を出すな!」
ポカンとしていると、ゴメスはパウロを殴りつけた。
「何ぼさっとしてるアホガキ! 肉だよ鳥肉! 崇高な重戦士である俺様は、鳥肉以外は食わねーんだ」
パウロは、一昨日は魚スープこそ至高って言ってたじゃないか。と思っていると、ゴメスは気に入らなそうにポテトを口に放り込んだ。
「それから、俺様を起こすときにフライパンを叩くのはやめろ。バカみたいにガンガン鳴らしやがってクズが!」
昨日はフライパンでしっかり起こせと言っていたくせに…という言葉を飲み込むと、パウロは床に落ちたスープを、ぼろきれで拭きはじめた。
ゴメスはポテトを飲み込むと言った。
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