雑用パウロ

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 パウロもレッドジャッカルで強くなり、いつかは一人前の戦士になることを夢見てきた。しかし、その夢はもう叶えられない。 「くそっ…くく…ううう…」  力が欲しい。カリウスのように強くなりたい。無力が憎い。そう思いながら、パウロは町の中をさ迷い歩いた。  どれほど歩いただろう。その表情に疲れが見え始めたとき、パウロは視線を感じた。それとなく周囲を探ってみると、店と店の隙間に机といすを置いた占い師風の人物が手招きをしていた。 「文無しですよ」  そう合図を送ったが、占い師は構わないと言いたげに傍に寄るように指図した。 「お主、救いを求めておるの」  パウロはムッとした。落ちぶれたとはいえ元レッドジャッカルの一員だ。変な宗教に勧誘しようしているのだろうが、そうはいかない。 「求めていません!」  パウロが立ち去ろうとしたとき、占い師は口元に微笑を浮かべた。 「日没とともに会おう」  パウロが振り向くと占い師の姿はなく、木箱が山積みされているだけだった。
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