2人が本棚に入れています
本棚に追加
第一話 Ahoy〜 こんあくあ!
こんあくあ 湊あくあです。私は宝鍾家の元でメイドとして働かせてもらってます。
まだまだメイドの腕はありませんがこの家の下僕として頑張りたいです。
一通りの家事を終わらせ、いつも通りこの家の主のマリン様に紅茶をお運んでいた。
部屋の扉を開けると、そこには机の上に大量の山積みされた書類があった。
マリン様がなさっていることは、水産業の売上益率の確認,納税金額の確認、
などの書類を目を通しハンコを押す作業。
本来なら、執事や使用人を雇いたいと頃ですが赤字が続いてその余裕が無いのです。
「お茶を持ってきました。マカロンと一緒にどうですか?」
顔を上げた表情は曇っていたのにもかかわらず、私と手に運んでいるものを見て一気に表情が晴れやかになった。
近くまで持っていくと
「あくた〜〜ん疲れたよ〜 もうやだ~この し・ご・と!」
拳を机にドン!! と叩きぶつぶつ嘆いていた。
まだまだお友達と遊んだりお食事したりというお年頃なのにも関わらず、貴族として振る舞い、市民のために動かれている姿を見ると憐れむ気持ちが舞い込んで来た。
少し休憩を挟み、次にやるべき仕事を取り掛かるところを見守りながら部屋を出ていこうとしたところに門番がやってきた。
「マリン様、漁師の二人からお話があるそうです。」
マリン様は手のひらを上にして手招きをした。すぐさま二人の漁師がやってきて、手紙入り瓶を手に持っていた。
「で、話って?」
「さっき水揚げしていた時に、これを見つけまして、、、」
手にしていた瓶をマリン様の机に置いた。
「これh」
マリン様が質問を投げかける途中で横にいた瓶を持っていない一人の青年が、それを止めようと駆け寄った。
「やっばやめよう親父。」
「おい! 昔受けた恩を仇で返すつもりか?! アラン!!!!!!!。」
最初のコメントを投稿しよう!