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話を聞くと、ライナが守護している町を壊されたらライナ自体が消滅してしまうこと、そのため町で一番強いと思われる人物としてグロムを選んだこと。
この世界で町を守護している妖精はライナ含めて二人いることを聞いた。このライシュバルツは東の町だから、ライナは東の妖精ということとなるらしい。
「なるほど。東と西で妖精が守護している町はあるが、それがどこにあるかは分からないって話ですね。」
「そういうこと。この世に勇者は二人いるの!そして、最終的には二人に協力してもらって、魔王を倒してほしいのよ!」
元気にライナがそう言いこちらを見つめている。
「勇者になったらどうなるのでしょうか?」
率直な疑問を投げた。
「勇者になるとステータスが大幅に上がるし、魔力も上がる。あとは影響力があるようになるかな。魔王に対抗する力だから、あまりにも弱い人が持つと勇者の加護を発揮出来ないというデメリットはあるわね。」
さっきとは違い真面目な表情でライナが話した。
少し考え、何かを決意した表情で
「分かりました。勇者になって世界を守ります。」
そう言うとライナが両手をグロムに向け叫ぶ。
「勇者グロムよ!この世界を救って!」
光がグロムを包んでいく。
次の瞬間。
「承認。世界よりグロムを勇者として認め、進化を開始します。」
聞いたこともない機械のような声が聞こえた。
そして、グロムは元いた場所へ戻った…。
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