はじまりの町

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…?先程の声はなんだったんだろう。 気付いたらグロムは先程町にいた場所にいた。 急いで皆を非難させなきゃ。 そう思い、町の皆が逃げる方向とは逆に走る。 魔王軍はもう目と鼻の先だ。 「誰かいるかぁ。逃げ遅れた人はいないかぁ」 そう叫んでいると目の前に一人の女の子が魔王軍と鉢合わせ、大きなナタの様なものを魔王軍の一人が少女に振り上げていた。 …!!危ない。 反射的だった。反射的に身体が動いた。 キィン!と音がするとグロムは腕でその大きなナタを止めた。 「何奴!?貴様人間のくせに俺の攻撃を防いだだと。普通の人間ではないな。」 魔王軍が驚いた声でそう言った。 「私は魔王を討伐するためにき勇者グロム!今すぐあなたたちを蹴散らしてやると言いたいところですが、ひとまずこの子の避難が先です。」 そう言って少女を抱え逃げようとした。 「待って!まだお父さんとお母さんが逃げ遅れてるの!」少女はそう叫んだ。 「ならば、仕方ないですね。とりあえずここの魔王軍を蹴散らせてから避難としましょう。」 「生意気な。皆で行くぞ!あの自称勇者を蹴散らせ!」 そう言って恐らく100体規模の魔王軍がこちらに向かってくる。 「炎柱«えんばしら»!」グロムは魔法を放った。 炎柱とはその名のとおり地面から炎の柱が出てくる魔法。しかし、その威力は勇者になる以前とは桁違いであった。 一瞬で目の前の魔王軍全てを焼き消したのだ。 「これ使い所間違うとヤバいですね。まぁいいか。早く行きましょう。」 グロムは女の子の父と母を見つけ、避難場所まで送った。
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