0人が本棚に入れています
本棚に追加
…?先程の声はなんだったんだろう。
気付いたらグロムは先程町にいた場所にいた。
急いで皆を非難させなきゃ。
そう思い、町の皆が逃げる方向とは逆に走る。
魔王軍はもう目と鼻の先だ。
「誰かいるかぁ。逃げ遅れた人はいないかぁ」
そう叫んでいると目の前に一人の女の子が魔王軍と鉢合わせ、大きなナタの様なものを魔王軍の一人が少女に振り上げていた。
…!!危ない。
反射的だった。反射的に身体が動いた。
キィン!と音がするとグロムは腕でその大きなナタを止めた。
「何奴!?貴様人間のくせに俺の攻撃を防いだだと。普通の人間ではないな。」
魔王軍が驚いた声でそう言った。
「私は魔王を討伐するためにき勇者グロム!今すぐあなたたちを蹴散らしてやると言いたいところですが、ひとまずこの子の避難が先です。」
そう言って少女を抱え逃げようとした。
「待って!まだお父さんとお母さんが逃げ遅れてるの!」少女はそう叫んだ。
「ならば、仕方ないですね。とりあえずここの魔王軍を蹴散らせてから避難としましょう。」
「生意気な。皆で行くぞ!あの自称勇者を蹴散らせ!」
そう言って恐らく100体規模の魔王軍がこちらに向かってくる。
「炎柱«えんばしら»!」グロムは魔法を放った。
炎柱とはその名のとおり地面から炎の柱が出てくる魔法。しかし、その威力は勇者になる以前とは桁違いであった。
一瞬で目の前の魔王軍全てを焼き消したのだ。
「これ使い所間違うとヤバいですね。まぁいいか。早く行きましょう。」
グロムは女の子の父と母を見つけ、避難場所まで送った。
最初のコメントを投稿しよう!