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村長の懸命な避難誘導により、町の住民は村長以外は全員避難出来ているようだった。
「よし。少し皆さんはここにいてください。私が魔王軍を追い払います。」グロムがそう言うと
「一人では無理だ。私たちを連れていけ」
町の人々は我こそはと皆魔王軍と戦う決心をしている様子であった。
「私の魔法は人がいると使いにくいので、どうかご容赦ください。恐らく町は半壊は免れないと思うので、復興の時にその気合いと体力は残しておいてください。」
そう言い残しグロムは町にまだいる数千体の魔王軍へ向かって町へと向かった。
村へ行くと魔王軍は家を壊したり、家にある宝石や食料を漁っているようだった。
「私の名は勇者グロム。ここに居る魔王軍を蹴散らす者。参ります。」
グロムの周りには巨大な魔法陣が描かれた。
「魔力が足りなくて完成しなかった技をくらえ!悪魔浄化の魔法。光の輪«ホーリーリング»」
するとグロムの周りにあった魔法陣は広がっていき、町全体を覆い光が町全体を照らす。
次の瞬間魔王軍は消滅し、グロムの言ったとおり町は半壊していた。
そして、グロムは町の外にいる魔王軍本陣へと向かった。
「何奴だ。我の軍を一撃であそこまで減らすとは。なかなか見どころのあるやつよ。」
腰掛けたまま魔王がそう言った。
「私の名はグロムこの世界のたった二人の勇者のうちの一人です。」
「何?勇者だと…。なるほど。さっきの光はそういうことか。勇者よ一つ提案がある。」
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