15.花火大会

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15.花火大会

長作の花火大会は大規模で世界でも有名な 花火大会を行っている。 努と付き合ってから、コロナ禍で中止になっていたから 私はこの日をとても楽しみにしていた。 「やっと見れるね!人生に1度はみておかないと!」 「俺は1度どころじゃないけどな・・・(笑)」 「贅沢な話だよねー!」 今日は千佳夫婦に叶子夫婦、あと闘病中に 手を振りあった、ひろたけも来ている。 努が席取りをしてくれたり、手配してくれた。 みんな初めて見るから興奮している。 「俺だけ1人かよー。いいですよ。 1人でチビチビ飲みながらやりますから」 独り身のひろたけはそんなこといってるけど 結構もてるから、好みにうるさいんだとおもう。 「またいじけてるー(笑)」 私にいじられ、ひろたけがニヤッとしている。 「もうすぐはじまるよ」 努が言うと、始まりのアナウンスがながれ 花火大会が始まった。 初めて見る長作の花火大会はそれはそれは 圧巻だった。 水中に浮かぶ花火は色鮮やかで水面と 空の両方で完結しているのだと分かる。 あまりにも綺麗で自然と涙がこぼれる。 「努・・・。これは泣けるね(笑)」 「よく泣くなー(笑) じゃぁこれ渡したらもっと泣く?」 努はポケットから小さな箱を出した。 私はすぐにそれがなにかわかったけど あえて聞こう。 「え?なに??」 努が耳元で囁く。 「俺と結婚してくれる?」 私も努の耳元で囁いた。 「もちろん!」 私たちはキスをした。 いつもしているキスよりも甘く優しいキスだった。
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