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1.運命の人~その後の始まり~
「大きくなったら可愛いお嫁さんになる!」
小さい頃からずっと持ち続けた夢。
私の夢は叶うのかな…?
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私の名前は「黒沢 七海」。
今、私は人生最後の大恋愛をしている。
私はまだ既婚者で言わば大人の恋愛。
病気がちで「死にたい!」と思っていた私を
救ってくれたのが、旦那でもなく、家族でもなく
今の彼だった。
彼の名前は「芳岡 努」。
彼は独身で田舎暮らし。趣味は漫画にゲーム。
普段は私に甘くて優しくて申し分ないのだけど
ゲームと食事の時間だけは放置をされる、
ちょっと変わった気質の持ち主。
でもそんな所も愛おしいなと思うあたり
私は相当、彼に夢中だ。
「私が書いた物語、ちゃんと読んだ?」
私は努に自分の書いたラブストーリーを
早く読んでほしかった。
「泣いた。」
え、感想それだけ???
もっと他にないの?
感動した!とかよく書き上げたねとか!
って言いたかったけど、泣いたってことは
つまり感動したんだなとおもって言うのをやめた。
「私の愛は想像以上に大きかったでしょ?」
「うん」
努は普段、言葉が少なくてどう思ってるのか
よく分からない時がたまにあるけど
最近ではそれも慣れてきた。
もし出来れば
努の取扱説明書があれば、速攻買って熟読する。
そのぐらい不思議な人だけど
多分本人は気付いていない。
そんな努さえ愛おしいなんて言ったら
彼をまた調子に乗らせるだけなので内緒にしておく。
アラフォーにもなれば、もっと大人の恋愛を
すると思っていた。
だけど運命の人と出会って分かってしまった。
人は人を本気で愛すると
いくつになっても子供みたいになってしまうんだと。
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