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婚約破棄されました
「アマリア・テイルズ!お前との婚約を破棄する!」
「はい?」
思わず聞き返してしまった。
だって、今は貴族学園の卒業記念パーティーの真っ最中のいきなりの婚約破棄宣言。
そりゃあ、シーンとなりますよね?
まぁ、こうなる事はわかってましたよ。
私の婚約者であるマイケル・エーシア王太子とその隣にいる、……名前は覚えていないけど男爵令嬢とイチャイチャしてましたからね。
私は親同士、と言うか国王様がほぼ強引に婚約を決めてしまいましたから、マイケル様に関して愛情とかこれっぽっちもありませんし優しい言葉なんてかけられた事もありません。
運命の相手とかほざいてますけど婚約者がいるにも関わらず他の令嬢とイチャイチャしているのは明らかに浮気行為です。
訴えれば圧倒的に勝てます、勝利確定です。
「聞いているのかっ!?」
「はいはい、聞いてますよ。婚約破棄ですよね?喜んでお受け致します」
あれ?何キョトンとしているのでしょうか?
「私はこれからお父様に報告しなければいけないのでこれで失礼致します。もう会う事は無いかもしれませんが。それから殿下、私が彼女に嫌がらせしていた、と言ってましたがご存知ですか?学園内には防犯対策として監視装置が設置されているんですよ、そして学園内での出来事は国王様に報告されています。この騒動も国王様のお耳に入っていらっしゃると思います。私が正しいのかそちらが正しいのかはすぐにわかると思いますよ、ではごきげんよう」
言いたい事を言い切ってちょっとスッキリして私は会場を後にした。
何かギャアギャア騒いでいるみたいですがそんな事を気にするより私は『これから何しようかなぁ?』とのんきな事を考えていた。
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