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キスしたい
彼の隣を歩いている。
夕方、傾いてきた太陽が、私達の影を脚長にする。
彼を見ると、私より少し背の高い彼がニコニコ笑っている。
私と一緒にいることを、楽しいと思ってくれていることがわかる。
奇跡だ。
好きな人が私を好きでいてくれるなんて、奇跡以外のなにものでもない。
そして、残念にも思う。
あと少しだけ、ほんの数センチでいいから、あと少しだけ私の背が高かったら、彼に何気なく、スムーズに、かっこよく、構えずに、スッと、キスできるのに、と。
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