22人が本棚に入れています
本棚に追加
そう思っているとスマホが鳴る。
職場の外科部長からだ。
「緊急オペ。患者は16歳の男子高校生。すぐ来い!」
ぅわ・・どうする・・この体!
しゃーねー。
開き直り俺は病院へ向かう。
「何か用ですか?」
通用口で守衛に咎められる。
身分証明書を見せる。
「西です。ちょっと若返っただけです。緊急オペなんだ。」
守衛は目をしばたたかせたが通してくれた。
スタッフは怪訝な眼差しで俺を見たが、俺がいつも以上に手早く準備を進めていると、皆、納得したのか手術は開始された。
若い俺の体は疲れを知らず目は霞まず、完璧な精度で敏速にオペを成功に導く。
使えるな・・・この魔法!
経験を積んだ頭脳に若い身体、ベスト・マジシャンは医療にこそ役立たせるべきものだ!
術後、俺は誰の質問も受け付ける前に速やかに帰宅。
間もなく夜が明ける。
短時間だが、ぐっすり眠る。
最初のコメントを投稿しよう!