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「真希…。」
そう言って私の手をそっと包み込んでくれたのは、春樹だった。
警察の人との話を春樹も聞いていたから…
そして、私の様子から察しが良い春樹はすぐ理解したようだった。
「真希…あっちにある書類をしていてくれないか?僕がこっちの対処をするからさ」
そうゆうやいなや、私の返事も聞かずに
春樹は、彼女さんに書類など話をしに行った。
先生達はかなり慌しくなっていた。
景介はかなりの重症らしい。
親御さんと連絡がついたようだった。
私は…まだ紹介されたことがないから
こんな形で景介の親を知る事になる。
彼女は…どうなのだろう…。
命の狭間にいる景介を心配する事もなく…
私は…わからない恐ろしい感情が湧き上がっている。
きっと今の私は、鬼に近い心かもしれない。
鏡を見れば…牙の一本…生えているかもしれない…な。
景介の件は、春樹に任せて
春樹から任された違う書類を整理する事に集中しようと努力した。
ふと時計を見ると、
景介が運ばれてから3時間は断つ。
今日は、土曜で診察時間は終わっていて、
事務は、帰る支度を始める事になった。
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