思惑

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下から見上げて見えるおうちゃんの顔が …。たくましくて、優しくて。 …おうちゃん…。 思わず、おうちゃんに抱きついた。 おうちゃんは温かい。 「だから、いっただろうが!お前は、オレがいないと何もできないんだからな!」 強い口調なのに、いつも、どこか柔らかさを感じる。 おうちゃんの顔をまた見上げてみると、 チラッとこちらを見てくれその目は一瞬だったけど、優しくて眼が垂れていたように 私には見えた。 …おうちゃん。 小さな声でおうちゃんを呼んでそのまま 温かな胸に顔を置いて、おうちゃんの 鼓動を感じながら私は眠りについていた。
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