【短編】見上げた空に 晴れ間と雨雲

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そして紘二の三回忌。初めて凌二を墓前に連れて行った。今まで何度も"連れてって"と言われてたのに、出来なかった。紘二のことに対して壁を作っていたのかも。 どこかで”紘二のことは私の問題"”凌二には関係ない"そんな思いがあったのかもしれない。 そんな私のワガママな思いも全て受け止めてくれたよね。だから、一緒に行ってとお願いした時のあなたの嬉しそうな顔、目に焼き付いてる。 墓前で長い間手を合わせてくれた凌二。 『何言ったの?』 「ん?それは、男同士の秘密ですー」 なんかスッキリした顔してた。 今日も空は高い。ふわっと頬を撫でながら風が駆け抜けた。
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