不見聞言

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 私の罪は全てベッドの上にあった。獣がいつも居座っていた。毛むくじゃらのそれは、追い払ってもすぐ新しい一匹がやって来て、私が折角洗った真っ白いシーツに毛だらけの身体を腹ばいに横たえた。彼らの目的は私だった。私も貪った。男達と一緒に私も獣になった。あらゆる事をした。一日中眠っていた事もある。それも罪の一つになるだろう。  彼らの内のどのタネだか、判らないが、私はそのベッドで息子を授かった。
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