経緯。

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 その頃領主邸の地下牢には、未だ様々な拘束を解かれぬままドエス・サディス・パルーニアが芋虫のように転がされている。 その理由は言うまでもないだろう。 今から遡る事300年前の薩摩領琉球にての妹マルーンに石化封印の魔法をかけた上に、其を誤魔化す為嘘を述べた事。 そして、誤魔化しが発覚するや責任の擦り合いを始めた事とが、シゲヒサ夫妻の逆鱗を思いきり蹴り飛ばしてしまったのだ。 「………」 「………」 「………」 如何に泣こうが喚こうが暴れようが拘束に阻まれ、3名は物音1つ立てるのも一苦労である。 尚シゲヒサに拠ると、3名に課せられた刑期は 虐げられ続ける痛みを知り心から反省し、逆恨みする心配が無くなるまで …だそうであった。 其の日が訪れるのは数日後かはたまた数ヶ月後か、もしかしたら年単位の期間を要するかもしれない。
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