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4日前の陸攻と同じく、一重もテ領主屋敷内の雰囲気が一変していると感じる。
クラカヂールがテ領主屋敷の裏庭に着陸するや使用人数名が整列して一重を出迎え、丁重に領主夫妻の待つ応接間へと案内したのだ。
砂漠船団魔法陸戦隊の隊長を務める一重にとっては、テ領主の屋敷はつい数日前迄の敵司令部。
つまりテ領主にしてみれば、一重はつい数日前迄敵であった筈なのだが、其にしては明らかに待遇が良すぎるのだ。
一重は正直な話、門前払いされる事も覚悟していたのだが…
「初めまして、じゃな。
おいは領主んシゲヒサ=テイルウィップ。
こっちは女房ん亜美や。
まぁ、座ってくれ」
「シゲったら…
夫がすみもはん(すみません)カタビ隊長。
シゲヒサん女房アメジストともうす。
どうぞ亜美ち呼びたもんせね
(アメジストともうします。
どうぞ亜美とお呼び下さいね )」
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