波及。

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そして、3番目がコカリチュア帝国。 総合的な国力は先述の二か国に譲るものの、第2異世界最大の面積を有するアユシアラ大陸を本国とする国家である。 本国としている大陸のみの面積そして人口に於ては、当時も現在も最大最多を誇っていた。 『侵略者を人民の海に沈めよ』 何代か昔の皇帝がこんな言葉を遺したと噂されている程に。  これ等の通称三大国と陸続きの小国或いは近隣の島嶼国家を加えると、当時第2異世界の独立国家総数は軽く百以上を数えていた。 だが、三大国が覇権を争っていた当時から1世紀過ぎた今、その理由は後述するとして第2異世界の独立国家総数は大幅に減少している。 そして、当時三大国と呼ばれていた三国家間のパワーバランスは、大きな変化を遂げていた。 具体的に述べると、当時第二位の大国であったルー帝国が三大国の座から転落し、コカリチュア帝国が第二位大国に浮上。 そして、チブェートス・ラスア連合王国が新たに三大国の仲間入りを果たしている。 ガンタレー大帝国そしてコカリチュア帝国はその国力にモノを言わせた侵略を繰り返し、1世紀前の倍近い範囲にまでその勢力を拡大していた。 そう、国家総数の大幅な減少は、侵略競争と揶揄される二か国の領土拡張競争が原因なのだ。
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