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イヴァール=ゴタイソー辺境伯の支援のお陰で継戦能力に支障を来す事は辛うじて免れてはいたものの、やはり砂漠船団はテ領との講和が成立する迄慢性的な食料不足…特に何かと不足しがちな生鮮野菜の確保に頭を悩ませていたのだ。
「領主様の影響じゃないかしら?
煮つけ美味しい?」
「あ、なるほど…
うん、手荒く美味しいよ一重」
「もう!
変な言葉は使っちゃだめ!
其より陸ちゃん、約束、約束」
お小言もそこそこに切り上げ目に見えてウキウキしながら一重。
今日と明日は2人仲良く休業日。
昨日出たばかりである陸攻の初月給を軍資金に、ヒリカブール市内へと出掛ける約束なのだ。
当然2人はまだ知らない。
ガンタレー大帝国御抱えの勇者が、近日中ルー大陸にやって来るらしい事など。
新陸と陸攻がベストコンディションであったなら、直ちに哨戒に出る事も出来たのだが…
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