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領主邸に足を一歩踏み入れるや、陸攻は邸内の雰囲気が昨夜とは一変している事を感じ取る。
そんな彼の気持ちを知ってか知らずか知らぬフリをしてか、シゲヒサは陸攻のみ自らの書斎に招き入れるのであった。
運転手と護衛を買って出てくれたマイルストン三姉妹…アルファ・くるみ・サキとは、ここで一旦別行動となる。
「 皆様は此方へどうぞ。
同じ女同士、仲良うしたもんせね」
にこやかにアメジスト夫人。
傍らのイラブーが
「おかん」
…と呼ぶまで、目の前のラミアがイラブーの母親とは気が付かなかったマイルストン三姉妹であった。
シゲヒサの書斎に足を一歩踏み入れるや、陸攻は自分の予想が外れた事を察する。
書斎の床に正座しているドエス・サディス・パルーニア・タカービシャは、昨夜と同様様々な拘束をされたままなのだ。
「伯爵。
此は一体…」
「 おいは周りが噂すっ程甘うなかぞ一式大尉。
此ん位、おいん留守中民草を散々に虐げた罰にしては軽すぎる位だ 」
なんだ、そんな事が気になるのかと言いたげにシゲヒサ。
やがてシゲヒサは陸攻にソファーへの着席を促し、自らは下座の側にあるソファーに腰を下ろすのであった。
そして口を開く。
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