燃えろ！異世界世直し奮戦記～特訓編～。

波及。

陸攻が一瞬で激怒し、全身に怒りのオーラを迸(ほとばし)らせながら表に飛び出したのも無理はない。
何故なら陸攻はち○ぱいをチッハーイ…泰王国語で

殺してやる

…と聞き間違えたのだから。
陸攻の性格を考えれば、何かと善くしてくれている一重が殺してやる等と言われたら、当然黙ってなどいないのだ。
やがてラミアスの表情が一瞬で変わる。
本来蒼色である顔色が真っ白に…
『ひ、ひぃぃぃぃぃっ！
わ、わかった、わっちが悪かったでありんす！
二度と一重にちっ○いなんて言わないと誓うでありんす！
謝るから、謝るから西宮北口攻撃は許してくりゃれーっ！』
ブルブルと震えながらラミアス。
この事から窺えるのは三点。
まず、あの決闘の際陸攻がシゲヒサ相手に惜敗するもかなり善戦した一部始終をラミアスが間近で見ていたこと。
次に、陸攻が決闘の際二種類の魔法を同時発動…西宮北口攻撃を敢行し、シゲヒサに本気を出させる程のダメージを与えたこと。
そして、ラミアスは陸攻に一目も二目もひょっとしたら三目も置いているであろうことであった。